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杭打ち偽装の影響が新築一戸建ての10月の契約に見られる。

投稿日:2015年12月7日

横浜のマンションの杭打ち偽装の影響が、新築一戸建ての契約にも表れてきました。地盤の強い立川市とか八王子市の契約が好調で、地盤の弱い足立区などが契約低調という、ある意味でわかりやすい動きが現れています。
立川市の新築一戸建て分譲の10月の契約戸数は35戸で7月から9月の平均20戸から+86%も増えました。また前年同月が22戸からも+59%増えるなど、あきらかにお客様の注目が集まっています。契約率は40%を超えて、新築一戸建ての好不調の基準である25%をはるかに超えて「絶好調」です。
立川市は東京都野ボーリング調査の結果によると、固い地盤と言われるN値50が地下3mかから10mと浅いところにあります。そのために杭を打つとしても簡単にできます。またこのような浅い地盤だと固い地盤まで全て地盤改良して直接地盤を作ってしまうこともあります。いずれにせよ、簡単な作業だとミスも少なくて、安いコストで安心な地盤対策ができるのです。
そのため八王子など東京都下の多摩地域など地盤の強い地域で、都心までの交通便利な中央線沿線などは人気が出ています。
逆に、地盤が弱い東京の東部などはお客様が不安に感じていて、契約が低調です。足立区などは9月・10月の契約は平均65戸で直前の6月から8月の平均の104戸から▼38%も減っています。前年同期は平均83戸なので▼22%減っています。契約率は20%を切り、好不調の基準である25%を切り「低調」です。
足立区は東京都のボーリング調査をみると、N値50は地下50mとかなり深くなっています。固い地盤まで杭を打つとなると18m杭を3本つないでやっと届くので、施工には技量と細心の注意が必要となります。また新築一戸建て分譲では支持層までの杭打ちはせず、8m摩擦杭などを打つのが通常です。これでは足立区の場合では軟弱地盤が20m以上あるので役に立たないといえます。建築基準法上ではそれで問題は無いのですが、大地震が来ると液状化の不安は消えません。
また足立区の場合は浸水被害も予想されていて、鬼怒川決壊をまざまざと見せつけられて、大地震の時の不安は増幅したといえるでしょう。
今後、新築一戸建て分譲を足立区で購入する場合は、どんな地盤対策をしているのか、大地震がきても不同沈下しないのか、しっかりと確認した上で買わないと、後々大変なことになると思います。
東日本大震災から4年が過ぎて、いろいろな新築一戸建ての地盤対策・防災対策が発売されてきているので、自分で研究する必要があるでしょう。業者任せでは買えない地域であるといえます。

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