投稿日:2013年10月31日
国土交通省より新設住宅着工の平成25年9月度分が発表され、年換算で104万戸と消費増税駆け込みで大きく増えました。
■住宅着工の9月の戸数 8万8359戸 前年同月比+19.4%
・持家 3万2128戸 前年同月比 +14.2%
・貸家 3万1892戸 前年同月比 +21.5%
・マンション 1万2497戸 前年同月比 +35.6%
・分譲一戸建て 1万1396戸 前年同月比 +12.4%
全業態で前年同月比二桁の伸びとなりました。持家や新築一戸建て分譲などは消費増税駆け込みによる増加です。ただマンションは工期が2年以上かかるために9月の着工分は消費増税には間に合わないので、景気向上によるものと、金融緩和による投資活発化と円安による外国人買いによるもので増えています。
特に持家(注文住宅)は4月から9月の上半期で18万2940戸で前年同期の16万1467戸から+2万1243戸・+13.5%増えました。これは平成18年上半期の19.7万戸以来で7年振りになります。
持家の上半期の着工戸数の年度推移をみると、平成18年度には19万7460戸できましたが、その後はほとんどが16万戸前後となっています。平成22年度から平成24年度の直近3年の平均は16万980戸ですので、今年は+2万2000戸多いということになり、最大の要因は消費増税駆け込みということになります。
同じく貸家も分譲一戸建ても消費増税駆け込みが発生しています。
新築一戸建て分譲の上半期の着工戸数の年推移をみると
平成18年度に6万9881戸と多かったのですが、それ以降は6万戸前後で推移していました。それが平成25年は6万7775戸と平成18年以来の戸数となりました。平成22年から平成24年の直近3年は平均で5万8728戸ですので+9000戸増えています。消費増税駆け込み着工戸数は9000戸ということになります。
同じく貸家の今年の上半期の着工戸数は17万7412戸で、直近3年平均が14万9967戸なので+2万7445戸増えていますので、消費増税駆け込みは+2万7445戸ということになります。
ということで、消費増税の駆け込み分は
持家2万2000戸+貸家2万7445戸+分譲一戸建て9000戸で合計5万8000戸ということになります。
そのため上半期の合計49万9032戸は消費増税分が5万8000戸とすると実質は44万戸となり、前年同月の44万2948戸より少ないというとになり基調は前年割れということになります。