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世界都市総合ランキングで東京は四位。

投稿日:2013年10月18日

世界都市総合ランキングで東京が3位となりました。一位はロンドンで、二位はニューヨークで、三位はパリですから、世界四大都市で最下位に甘んじているといえます。

これは森記念財団・都市戦略研究所が、世界の主要都市を都市間競争において、より魅力的でクリエイティブな人々や企業を世界中から惹きつける「都市の磁力」を主要6分野(経済・研究開発・文化交流・居住・環境・交通アクセス)と4つのグローバルアクター4(経営者・研究者・アーティスト・観光客)と「都市の生活者」の総合的見地から評価・順位づけしたものです。

その結果

一位 ロンドン 1457スコア

経済や研究開発ではニューヨークに劣るものの、文化・交流部門が348スコアてニューヨーク273より70も高いのが全体として一位にした要因です。また交通アクセスも世界ナンバーワンと評価されています。さらに「経営者」部門一位で「観光客」部門も一位と都市としての安定感がナンバーワンと言えます。

二位 ニューヨーク 1362スコア

研究・開発で世界ナンバーワンの評価です、さすがにノーベル賞の輩出数の多さは伊達ではあません。ただ主要6分野では一位は研究・開発のみです。アクターランキングでも「研究者」が一位ですがそれ以外は下位に甘んじています。特に「居住性」が33位で「環境」が22位と低くてエンターテイメントシティとしてはいいのですが、生活としては治安が悪いことがロンドンに負けている要因です。

三位 パリ 1291スコア

芸術の都ですので「アーティスト」部門は余裕の世界一です。それと世界一の観光都市なのですが、「観光客」部門では3位に甘んじています。また「文化・交流」も3位に甘んじています。英語があまり使えないとか、ホテルの悪さなどが影響しているのでしょう。ただ住むには良い都市で「居住」部門と「生活者」部門は一位です。

四位 東京 1275スコア

経済部門で世界一となりました。ただ「経営者」部門で9位になっていますので、カリスマはいないけど中間層の厚さが日本を支えているのが表れています。そして意外にも「環境」部門で一位となりました。治安の良さや食べ物の良さが評価されたのものです。ただ「観光客」は9位と低くなっています。やはり英語があまり通じないことによります。そして「居住」部門は20位と低くなっています。居住費用の高さによるものです。そして研究開発において二位と高いのですが一位ニューヨークの218スコアに対して東京は162スコアトと大きく離されています。いまや「知財」が富のもとですから、ここで世界一になる必要があるといえます。

五位 シンガポール 1113スコア

世界四大都市の次に来たのがシンガポールです。世界一となったものはありませんが、経済部門で6位となり、研究開発部門で8位、環境部門で8位など安定して上位につけていることによるものです。特に「観光客」部門は4位になっています。さすが観光大国だけあって街にゴミがなく美しい都市であることが評価されています。そして「経営者」部門で3位となり、「研究者」部門でも8位に入っています。四大都市に比べて人口は少ないために、優秀な人なら外国人でもどんどん登用する制度が飛びぬけた才能を生み出している要因です。

その他で主要都市のランキングをみると、ソウル6位、香港は11位で北京は14位などアジア勢が伸び悩んでいます。一番大きな要因は「研究・開発」です。これが上位に行くためには、教育がしっかりしている必要があります。

この研究開発の都市ランキングをみると、一位ニューヨーク、二位 東京、三位ロンドン、四位ロサンゼルス、五位ボストンとアメリカが上位をしめています。この研究開発が下で経済が盛り上がりその他のものに波及していくのです。

東京が世界一の都市になるためには、まずこの研究開発部門でニューヨークを抜く必要があります。大学教育や研究者の環境を整えていき「世界一の研究環境」を作るところから始める必要があるでしょう。東京大学の研究室が雨漏りしている暗い部屋でやっていてはダメです。「知財」は莫大な富を生み出すのです。資源の無い日本だからこそ「知財世界一戦略」が最も重要です。

 

 

 

 

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