投稿日:2013年10月15日
新築一戸建て分譲の住宅着工は昨年来増え続けていて、8月は1万1983戸で平成18年12月以来の戸数で7年ぶりの多さといえます。
それに対して新築一戸建て分譲の契約戸数の8月は1万4168戸でアトラクターズラボが統計を取り出した平成23年1月以降で最大戸数となりました。
その新築一戸建て分譲の着工戸数と契約の12ケ月移動平均を比較してみると
この12ケ月移動平均というのは、その月から過去1年の平均を出すもので、企業の年間決算と同じ期日にすることにより、単月のイレギュラーを排除して年間トレンドとしてどうなったかをみるものです。
それによると新築一戸建ての住宅着工は2012年3月に9832戸であったのが毎月増えつつづけて、2012年9月には1万戸を突破して、2013年8月は1万837戸と最大を記録しました。この間は毎月60戸増えた計算になります。
それに対して新築一戸建ての契約は2013年3月には9722戸であったのが8月までは9500戸前後と需要どおりの数字となっていました。しかし9月に中国尖閣問題などにより9147戸に落ちました。
その落ち込みが11月まで3ケ月続きました。この間は着工1万戸で契約9200戸なので毎月800戸の在庫増加となっていました。
それが12月よりアベノミクスなどでの景気マインド上昇により9972戸と回復しました。
1月にはやや反落しましたが、2月以降は毎月増えていき、4月に1万戸を突破しました。この間は着工と契約の差がどんどん縮まってしきました。
そして2013年4月には着工と契約がほぼ同じ数字となりました。それが゛んどん増えていき、7月には契約が1万1061戸と1万1000戸台にのりました。
今後でいえば、住宅着工は1万1000戸を頭とする1万戸から1万1100戸
この8月は着工が1万837戸で契約が1万1645戸なので在庫は808戸減ったことになります。昨年来に在庫が増えていた状況から、7月からは契約のうほうが多くて在庫が減る状態となっています。
今後については、住宅着工が1万1000戸を頭として、1万戸の間を推移するものと思えます。職人不足による施工キャパによるものです。では契約はというと、消費増税による駆け込み着工がまてせ続きますので、いったん反落はするが来年2月にピークを迎えると思えます。
とすると
・新築一戸建て分譲の平成25年度の住宅着工は
上半期実績見込み・6万6500 +下半期予測6万戸=12万6500戸(前年比+1.6%)
・新築一戸建ての契約は
上半期実績見込み7万5000戸+下半期予測6万戸=13万5000戸(前年比+10.7%)
つまり
新築一戸建て分譲の住宅着工12.6万戸-契約戸数13.5万戸=▼0.9万戸
と0.9万戸の在庫が減ると計算されます。