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北欧デザイン低価格雑貨店タイガーが東京初出店。北欧デザインが楽しめるようになる。

投稿日:2013年9月28日

9月27日に低価格雑貨店ASOKO(アソコ)2号店が東京・原宿にオープンした。また10月2日には表参道に東京初出店となる北欧発の低価格雑貨店「タイガー」のオープンが控えており、原宿は低価格雑貨の新たなメッカとなりそうだ。

タイガーは、デンマーク企業ゼブラ社の“北欧生まれの100円ショップ”でヨーロッパを中心に19ヵ国240店舗以上を展開するデザイン性の高い低価格雑貨ブランド。昨年7月、大阪のアメリカ村に日本1号店をオープンさせて大人気になり、東京進出が待ち焦がれていた。

「北欧デザイン」人気はIKEAから始まっていて、「低価格で質素な素材ながらデザインがおしゃれ」で第一号店オープン以来に着々と店舗を増やしています。

北欧デザインといえば北欧ですが、その北欧は森林の国です。国土の大半が森林でそれ以外のエネルギー資源はない地域です。そのために木は「自然からの大切な贈り物」であると考えられていて、「良いものを長く大切に使う」という文化が息づいています。「北欧デザイン」と呼ばれるおしゃれなインテリアや家具は、長く受け継ぐために、使いやすく、シンプルであることが重要視されます。このために「北欧デザイン」は機能性と耐久性を追求する中で生まれた「生活美」なのです。

北欧の街を歩いていると公園のベンチや住宅街の外灯など、身近なもののデザインが優れていることに気づきます。スーパーマーケットに行っても食品や日用品のパッケージがどれも可愛らしく、わくわくしてしまいます。

一流デザイナーによる椅子や照明器具が家庭や街中のカフェなどで普通に使用されていて、北欧の人のデザインに対する意識の高さを実感します。

それは、1919年にスウェーデンのハンドクラフト協会が「より美しいものを日常に」というスローガンを掲げ、一般の人々にもグッドデザインを届けようという運動を起こしたことに端を発してて、こうした動きをきっかけにデザインの重要性が認識され、後の北欧デザイン黄金期へとつながっていきます。

その北欧デザインの「アルヴァ・アアルト」はフィンランドが生んだ20世紀を代表する建築家であり、北欧デザインを象徴する人物です。建築だけでなく家具や照明器具、ガラス製品、テキスタイルのデザインまで幅広く手がけ、現在へ続くシンプルでモダンな北欧デザインの流れを作りました。

アアルトは1920年代後半に、当時の建築家達が新素材として登場したスチールをこぞって使用していたのですが、その流れに逆らうように木材を積極的に取り入れます。これが北欧デザインを形作っていきました。

1932年に発表された『パイミオチェア』はフィンランド産の白樺を使用した椅子。アアルトはフィンランドの伝統的な木材にモダンなデザインを組み合わせて北欧ならではのモダニズムを実現したのです。この白樺はもともと家具作りには向かないと言われていましたが、アアルトは合板として使う方法を考え出し、家具に活用しました。これは大量生産にも向いていたため、停滞していたフィンランドの木材産業復興に大いに貢献することとなりました。

「優れたデザインは問題を解決することができる」とアアルトは考えて、デザインが持つ可能性やものづくりの姿勢においても、その後に続くデザイナー達に大きな影響を与えました。

そしてアアルトの特徴といえば、自然を思わせる有機的なデザイン。建築作品にはうねる波のような曲線が多用されていますし、氷河や森林、湖、雪、草花といった豊かな自然はインスピレーションの源。北欧生まれならではの自然をモチーフにしたデザインがとても多いのです。

このように、自然素材を加工して耐久性を持たせて、そこに自然の美しさに加えたため、実用性に優れていながら美しいデザインであるのが北欧のものづくりの基本です。北欧の家具は生活の中で実際に使われてこそ真価を発揮します。

北欧では何十年も何百年も前に生まれたデザインが現在も活躍しています。安易なモデルチェンジには懐疑的で、良いデザインは時代を越えて受け継いでいこうという意識がメーカー側にも消費者側にも根付いているのです。そして使い捨てではなく、多少高くても良いものを手に入れ、大切に長く使っていこうという考えが浸透しています。

その北欧デザインの一端がタイガーになりますが、「デザインの良いものを安く使える」という新たな北欧デザインが日本に入ってくることになります。これに「BAUHOUSE」が揃うと日本でも北欧デザインを満喫できるようになります。

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