投稿日:2013年9月18日
東京都が「地震に関する地域危険度測定調査(第七回)」を発表しました。この地域危険度測定調査は、東京都震災対策条例(当時は震災予防条例)に基づき、概ね5年ごとに行っており、7回目となる今回は、都内の市街化区域の5,133町丁目について、各地域における地震に関する危険性を、建物の倒壊及び火災について測定しました。
本調査では、地震の揺れによる以下の危険性を町丁目ごとに測定しています。
●建物倒壊危険度 | (建物倒壊の危険性) |
●火災危険度 | (火災の発生による延焼の危険性) |
●総合危険度 | (建物倒壊や延焼の危険性) |
●「災害時活動困難度」を考慮した危険度【新規】 (災害時の避難や消火・救助等の活動のしやすさ(困難さ)を考慮した危険性) |
地域危険度はそれぞれの危険度について、町丁目ごとの危険性の度合いを5つのランクに分けて、以下ように相対的に評価しています。
この調査地点5133地点のうちで危険度が最も高いとされる「5」となったのが84地点ありますが、主に城東・城北に多くなっています。地盤が弱いのと木造密集地帯が多いためです。
その5133地点の危険度ランキングをみると
一位は荒川区町屋4丁目となっています。ここは隅田川が蛇行している三角州のような地形の場所で「沖積低地」となっていて地盤が弱い場所で、木造住宅が密集していて空地がほとんど無い地区です。そのために「建物倒壊度」「火災危険度」も都内で最も危険と評価されています。
このようにランク5とされたのが荒川区15地点で足立区22地点・墨田区15地点などが多くて、隅田川と荒川沿いの地区がおおくなっています。
逆に危険度が最も低かったのは昭島市上川原で、ここは武蔵野台地と呼ばれる地盤の強いところにあり、周辺は生産緑地が多く密集度が低くなっています。
このように危険度が低いランキング1はおおむね郊外が多いのですが、足立区でも舎人公園の近くなどはランク1で危険度ランキグは5133地点で5121番目と都内でも有数の安全な場所となっています。また大田区でも平和の森公園周辺は5107番目、世田谷区では砧公園周辺が5120番目と非常に安全とされているなど、大規模公園の近くは比較的に安全なようです。
よくよくこのマップを見て住むところを考えるべきでしょう。また、危険度の高いとされている所に住んでいる人は耐震対策と火災対策と防災訓練などをしっかりする必要があるでしょう。