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土地は上がっているとはいえない。土地の成約単価の推移からみると下げている。

投稿日:2013年9月16日

土地が上がっていると一般的に言われてますが、あまり正確であるとは言えません。

東日本レインズの月例マーケットウォッチの土地の成約単価をみると8月は下げました。

2013年8月の土地成約は㎡19.4万円と前月19.9万円より▼0.5万円下げ、6月の20.3万円からは▼0.9万円下げました。2013年2月の20.1万円の20万円台復活して6月まで20万円台が続きましたが、7月・8月と下げています。アベノミクスバブル効果も4ケ月で終わったということです。

2012年の8月は19.1万円でユーロ危機による円高低迷で不動産も低迷して土地の成約単価はここ数年の最低価格となっていました。

バブル崩壊以降は下げ続けてミニ住宅バブルで上げましたが、208年以降は再び下げて、リーマンショックで20万円まで下げました。そこから戻しましたが、東日本大震災の影響でまた下げました。このようにいろいろな要因で上下がありましたが、長期的には下降トレンドでした。そして直近の底が2012年の9月の19万円/㎡となっていました。

それがアベノミクスにより一時的に上がったのですが、一時的要因に過ぎず、土地の価格は下降傾向から抜け出してはいません。

同じく東日本レインズの東京都の住宅地のみ(一住)の成約坪単価の推移をみると

2004年のミニ住宅バブルで坪単価100万円を超えて2008年・135.3万円まで上げました。それがリーマンショックにより100万円を切りました。そして2010年・2011年と戻しましたが、2012年に再び100万円を切りました。そして2013年にはさらに下げて95.5万円まで下げました。つまり住宅ミニバブルで上げたものの、2003年以来の100万円割れとなっています。

つまり住宅地の土地の価格は短期的に上げ下げはあるのですが、長期的には上げているとはいえません。

ただし、東京都で言うと下げている区と上げている区が出てきています。主には震災被害予測が出たところと、安全なところの差で、人口流入が増えているかどうかなどで地価に差がでいます。これは東京都全体では人口流入が続いているのですが、震災被害が予測されるところを避けて安全なところに集中するために地価が上がるのです。

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