投稿日:2013年9月13日
三井不動産リアルティ株式会社が住み替えした人について「シニア世代の住まいに関する意識調査」を行いました。
■シニアライフを送る住まいとして、現在の住まいに満足してますか?
・住みかえた人全体 非常に満足 26.5%、まあまあ満足 63.8%、やや不満0.8%
新築一戸建てに住みかえ 非常に満足23.1%、まあまあ満足63.5% =86.6%
中古一戸建てに住みかえ 非常に満足23.8%、まあまあ満足71.4%=95.2%
住み替えた人全体の満足度は90.3%でしたが、一戸建てに住みかえた人では新築より中古の方が満足度が高くなっています。中古一戸建ての場合はリフォームを行うのが通常なので、自分にあったものにできるということが満足度を高めているといえるでしょう。
■住みかえ前の住まいと比べてどう感じるか?
・設備・性能面が非常に満足 新築マンション39.8%、新築一戸建て24.0%
・暮らしやすさが非常に満足 新築マンション45.2%、新築一戸建て29.8%
・コストパフォーマンスが非常に満足 新築マンション31.2%、中古マンション26.2%
新築マンションが圧倒的に満足度が高くなっています。特に「暮らしやすさ」が45.2%と半分以上が「非常に満足」と高い回答率です。スーパーが同じ建物の中にあって買い物便利だったり、医療機関が同じ建物の中にあるマンションなどは満足度が高いといえます。家族数が少ないシニア世代なので専有面積が60㎡と少々狭くても、利便性の高いマンションが合っているといえます。
■現在の住まいに住みかえた際にかかった費用はいくらですか
・新築一戸建て 平均2848万円 最多価格帯は3000~4000万・20.0%
・新築マンション 平均2587万円 最多価格帯は3000~4000万・19.3%
・中古一戸建て 平均2131万円 最多価格帯は3000~4000万円・38.1%
・中古マンション 平均1611万円 最多価格帯は500~1000万円・19.0%
中古マンションが平均1611万円で最多価格帯が1000万円以下と安いので「コストパフォーマンスが良い」という満足度につながっています。また中古マンションへの住みかえの場合は「持ち出し金」ゼロという人が16.7%いて、前の住まいを売ったお金で住み替えできるという理想的な住みかえとなっています。
■何歳頃から住みかえについて考え始めましたか?
①50~54歳 34.2%
②55~59歳 25.0%
③50歳未満 18.4%
一番多いのは50~54歳でした。これは子供が就職して家を離れて夫婦二人になった年齢といえます。ただまだ現役世代で働いていますので、郊外の一戸建てから交通利便性の高い駅前マンションに住みかえる人が多いのです。ただ、65歳以上となると6.2%と大きく減ります。ここまでになると住みかえをする体力・気力・財力が衰えてしまうのでしょう。
■住みかえ先のエリアは
・一戸建て 同じエリア44.6%、都心寄り31.5%、郊外寄り23.9%
・マンション 同じエリア38.5%、都心寄り44.4%、郊外寄り17.1%
住まいをかえるのも住み慣れたエリアが良いというのが通常で約4割くらいとなっています。それがマンションの場合は都心寄りが44.4%と多くなっています。やはりマンションは都心に近い便利性が重視されるようです。
■住みかえを行った理由は
①買い物や病院など生活利便性の高いところに住みたかった 31.5%
②より広い住まいに住みたかったから 20.4%
③マンションに住みたかったから 19.6%
④一戸建てに住みたかったから 16.5%
④住まいの老朽化 16.5%
⑥バリアフリーの住まいに住みたかった 15.8%
⑦住まいの耐震性に不安があったから 15.0%
一番は圧倒的に生活利便性となりました。二番目に「より広い住まいに住みたかった」は意外な答えで、マンションなどで70㎡以下の3LDKなどで間取りが小さい部屋などから大きくしたいということでしょう。そして「バリアフリー」が6番に入りました。階段などがキツクなってきて、フラットなマンションに住みたいというものです。
■以前の住まいはどうしましたか?
①売却した 72.3%
②そのまま所有(子供・親族が居住) 11.1%
③賃貸住宅として貸している 9.6%
④そのまま所有(空き家) 5.4%
売却したが多いのは当然として、空き家が5.4%でした。これは売却できないということが含まれます。郊外の一戸建てなどで駅から遠くてバス便が不便で商業が不便などで買い手がつかないものがあるのです。