投稿日:2013年9月6日
一般社団法人・住宅生産団体連合会が「2012年度・戸建注文住宅の顧客実態調査結果」を発表しました。これは戸建注文住宅を建築した人を対象にアンケート調査したものです。2012年度は有効サンプルが4502件で平均年齢は42.1歳でした。
■戸建注文住宅の平均顧客像
・顧客属性 平均42.1歳、世帯人数3.53人、平均年収810万円
・取得住宅 取得費4188万円、建築費3054万円、延床面積、129㎡
ハウスメーカーが主体の住団連なので建築費が平均3054万円と市場全体からは高くなっています。それで平均年齢も42.1歳と新築一戸建て分譲の平均36歳よりも高くなっています。また年齢が高いために平均年収が810万円と高くなっていることが、建築費が高くなっている要因とも言えます。
ただ住宅取得費総額が4188万円でみると建築費3054万円で土地代が1124万円と安くなっていて、都市圏よりも地方圏が多いためであろうと考えられます。また取得額4188万円は前年度より▼97万円、一昨年より▼167万円と下げています。
年齢構成でみると、最多年齢帯は35歳から39歳です。ただ2012年度は60歳代が10.8%と大台となり前年度より+2.5%も増やしています。逆に30歳から34歳が▼2.9%減らしています。これは団塊世代が建築主として建て替えで二世代住宅を建てて子供世代と同居し始めたためです。
建築費は平均で3054万ですが、建て替えが3310万円で土地購入・新築の場合は2831万とやや安くなっています。この場合の土地代が1935万円なので合計で4766万円で年収810万円の6倍近くなので資金的な限界のためです。
■消費税について
・かなり圧迫感 17.8%
・少し圧迫感 26.3%
・あまり影響はなかった 36.6%
消費税については「圧迫感」があまり感じていない状態で、とても不思議な回答となっています。前年度比でも下げています。アンケートの質問内容が悪かったのでしょう。
■住宅性能表示について
・耐震等級 最高等級3 66.9%
・劣化対策 最高等級3 69.7%
・維持管理対策 最高等級3 65.1%
・省エネ対策 最高等級4 59.5%
・ホルモアルデヒド放散 最高等級3 67.9%
・高齢者等配慮対策 最高等級5 1.7% (等級1 33.1%)
ほとんど最高等級をとっているのが6割くらいとなっていて、中身を理解して設計発注しているというより、「一番いいのが安心」という感じになっているのがわかります。ただ高齢者等配慮は最高等級を取得するとなると不要・不急なものがついてしまって費用もかかるなどで最低の等級1が゜一番多くなっています。
■認定長期優良住宅について
・ 認定長期優良住宅である 63.7%(東京圏49.5%、大阪圏76.9%、地方圏68.0%)
長期優良住宅比率は前年度の61.6%よりは上がったものの、2010年度73.7%よりは下げています。東京圏の49.5%と低いためです。東京圏は土地代が高いために建築費を削らざるを得ず長期優良に必要なものを付けないバアがあるためです。