投稿日:2013年8月9日
内閣府が景気動向を街角視点で調査している「景気ゥォッチャー調査」の7月が発表されましたが、今現在の景気をどう思っているかの「現状判断DI」が52.3となり前月より▼0.7ポイント下がりました。これで4月以降の4ケ月連続で前月比でマイナスとなり、企業業績の景気回復はしていますが、街角景気は下降していると言えます。
平成24年4月に50.9ポイントでかろうじて50ポイントを超えていて景気水準はまあまあというところであったのが、5月に47.2ポイントと50ポイントを割り込み、ユーロ危機と円高などにより下降に入りました。
その下降局面は平成24年10月まで続き、10月の39.0ポイントで底を打ちました。衆議院選挙で自民党が勝ちそうだということで金融緩和が行われるという観測により円安にふれたことにより輸出企業などが少し受注が良くなったためです。
そして自民党が勝ち、金融緩和が行われて円安にふれて、株式市場も高くなったために上昇に転じました。それが平成25年2月には50ポイントを回復して景気回復が鮮明となり、4月には57.3ポイントまで大きく回復しました。
しかし、企業業績は回復したのですが、賃金は依然として上がっていないために「街角景気」としては頭打ちとなりました。
この4月の57.3ポイントをピークにして毎月緩やかに下げていき7月は52.3ポイントまで下げました。
ただまだ50ポイントを上回っていて景気の現状としては良いとの判断ですが、「景気の現状水準判断DI」では50ポイントを割り48.5と下げました。つまり景気の水準としては「良くは無い」という人が多くなったということです。
この調査において「良い」+「やや良い」と答えた人の数よりも「やや悪い」+「悪い」と答えた人の数が上回りました。
その景気の現状水準判断DIの南関東の動きをみてみると
南関東の現状水準判断DIは6月にすでに50ポイントを割り、7月は47.8ポイントまで低下しました。
街角の声としては「婦人服の低価格ゾーンの売上は厳しい状況である。高額品は伸びているものの、一般消費に関しては来客数が減少しており、単価上昇にはつながっていない(百貨店)」や「株価の上昇で一時的にもうかった部分は消費にまわったのかもしれないが、精密切削、プレス、板金、組立て等の機械加工の会社では、4月以降一段と売上が減少し、夏の賞与の支給を見送ったところもある(経営コンサルタント)」などのように大企業の景気は良いのですが、中小零細はそうでもなく、百貨店でも高級品は良いのですが低価格品は厳しい状態です。
まさに「大企業・富裕層景気」で「中小零細企業・低所得層の圧迫」になっています。円安で大企業の製造業は受注が伸びていますが、年金生活者などは支給額は変わないのですが食料・生活費が上がっていて、生活が苦しくなっています。
これはこの「景気ウォッチャー」ではわかりずらいのですが、家計支出などの政府マクロデータでは低所得層の生活の苦しさがみてとれます。
これで消費税を増税して、電気代もさらに上がって、食費も上がり、さらには医療費までも上がったら、「弱者切り捨て政策」となります。
ここまで日本経済を復活させた「アベノミクス」の第一歩としては一定の評価を受けるものですが、この先に「社会弱者救済」や「財政プライマリーバランス」など難しい問題をどうするかが問われます。
でないと景気ウォッチャーは下降を続けて平成24年夏のように40ポイントを下回ることになるでしょう。