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中古一戸建ての4月の契約は3920戸で新築一戸建ての6割と少ない。

投稿日:2013年6月6日

一戸建ての首都圏の4月の中古の契約は3920戸で契約平均価格は3328万円でした。新築一戸建てが契約6603戸ですから中古は約60%の契約戸数で新築一戸建ての契約平均価格が3458万円ですから中古は▼6.2%・▼130万円下がったことになります。ただの価格の下落は大変少ないといえます。中古契約の築年経過が平均20年ですから、通常であれば建物の減価償却分約1000万円と土地の下落分20%以上が足されて▼1800万円・▼40%となるはずですがそうなっていません。

その理由を探るために、中古と新築の契約の比較を行政別にしてみると、中古で世田谷区の価格が上がっていることと戸数が多いことが注目されます。逆に大きく下げているのが船橋市になっています。人気の世田谷区と液状化で人気が低迷の千葉市で中古価格が大きく差がついています。

各市の中古一戸建ての契約と新築一戸建ての契約内容を比較してみます。それで中古一戸建ての契約戸数の多いトッブ10をみてみると

中古一戸建ての契約戸数の一番は横浜市でした。これは新築一戸建ての契約も一番ですので順当といえます。価格も新築よりも中古契約価格が高くなっていて、中古になっても人気エリアは強いです。ただ中古一戸建ての契約の平均土地㎡が151㎡となっていて新築の平均106㎡より大きくなっています。中古一戸建ての価格はほとんどが土地の価値となりますので建物価格を200万円と仮定して計算すると、坪単価は82万円となっています。横浜市の土地の取引価格に近いものといえます。ですので中古で出ている物件が土地の大きいものが出ているといえます。過去の1980年代の開発の時は大きかったためです。

そして契約戸数の多い二番目はさいたま市となりました。これも新築契約戸数と同じです。ただ中古価格は新築価格より▼478万円下がっています。土地は22㎡中古の方が大きく、その土地を単価計算すると坪68万円となりこれもこんなものでしょう。▼478万円を新築契約価格の3262万円で割ると約15%の下落となります。

そして3番目に世田谷区がきますが、価格が大きく上がっています。新築の契約平均が5772万円なのに、中古は8887万円となっています。ただこれは土地が新築が88㎡であるのに対して中古が135㎡と大きいためです。また、建物も新築が93㎡なのに中古は140㎡と大きいです。これは新築の一戸建て分譲住宅が価格を抑えるために土地を小さくして、建物も小さくしているのですが、中古は主に注文住宅が多いために土地・建物が大きいのです。この140㎡の新築時の価格は建築坪単価が70万円とすると約3000万円となります。つまり現在販売されている中古の新築時は建物3000万円で土地135㎡で坪単価200万円とすると土地は約8000万円となり合わせて1億1000万円となりますので中古価格8887万円ですと新築時より2113万円安くなっているということです。約20%は下がっています。つまり、さいたま市の下落率15%より大きいと言えます。

そして中古価格下落額が手地番大きいのが船橋市となりました。新築契約平均が3070万円に対して中古契約価格平均が1882万円となっていて▼38.7%・▼1182万の下落となっています。中古価格が新築価格より建物価格が減価償却されてしまい、新築価格1300万から200万まで1100万減るということと合致するので、船橋市の中古価格の下落は主に建物価格の下落といえます。とするとこれが標準的とも言えます。

ですのでさいたま市の下落額▼487万円は実質+613万円の価値がついているといえます。それが人気の価値とも考えられます。

あとは新築時の土地の価格と中古時の土地の価格の差となります。

4月の中古契約3920戸の平均築年経過は20年となっています。中古が新築として建てられた時は1993年ですのでバブル崩壊の時であり土地の価格は相当高い時期です。1992年の首都圏全体の土地の価格と現在の土地の価格の平均は約20%以上は下がっているはずですが、そこまでの下落となっていません。

この中古価格の下落幅が大幅に縮小されていることは、世田谷区の中古の数が多いことにみられるように、人気のあるエリアの中古契約が多くて、そこでは新築よりも魅力的であるというこがあります。逆に郊外になると駅より遠いバス便などは中古として出しても希望額では買い手がいないために売りにでていないことがあります。また、中古を築20年で売るということは、まだ住宅ローンが残っているはずです。

35年ローンで20年経過ですと、3000万円とすると残り1350万くらいという計算となります。ただ昔にはやった「ゆとりローン」とか「ステップ償還」ですと最初の10年はほとんど元金は減っていないので、場合により1800万くらい残っていることもあります。

このために、中古の価格が土地㎡×土地相場価格+建物残価の合計ではなくローン残高で売りに出さざるを得ない場合が多いのです。

そのために船橋市の契約平均が1880万円という数字となり、計算での中古下落価格よりも高くなっているのです。

そのために、中古の一戸建ての契約戸数が新築の60%と少ないのです。

それで世田谷区のように人気のあるエリアで新築よりも中古の方が魅力的なところは契約が多くて、それ以外は少ないといえます。

また、築20年ですと「新耐震」で無い場合もあり、当然「性能評価書」もなく「構造計算書」が無い場合などもあり、建物性能が評価できない物件が多くて、新築一戸建てのほうが性能・設備がいい場合が多くなっています。

それが家賃並の住宅ローンで買えるとなると新築一戸建てが中古一戸建ての倍近契約ができるようになっている理由です。

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