投稿日:2013年5月25日
アベノミクスにより今年の2月・3月は住宅契約が好調でした。そのために多くの人が賃貸住宅から持家になったはずです。「家計調査報告」の持ち家率は79.9%となっていました。これはサンプル調査なので正確とは言えませんが、やや上がったようです。
それでは賃貸の空室率はどうなっているのでしょうか。
5月23日現在の首都圏の賃貸募集の広告データを集計すると、
・募集率は8%でやや上がった
・募集平均家賃は7万3891円で前年より▼8894円下がった。
となりました。
その募集家賃別の募集戸数一覧をみてみます。
賃貸募集戸数は首都圏全体で41万4049戸となりました。首都圏の賃貸戸数の総数は国勢調査によると506万3638戸ですから、募集率は8%となります。
それを価格帯別に推計分けして実際の募集戸数で割ると「推計募集数」となります。
これは募集された戸数で、「空室だけど募集広告していない」ものを含めたものが「空室率」となります。ですので募集率以上となります。
それで表をみてみると、募集戸数の最大は6万円以下となっています。首都圏全体の募集平均家賃は7.3万円ですが、最多は6万円以下と安くなっています。
その募集率は8%で、これは平均的と言えて首都圏の実稼動している賃貸住宅の現在の募集率は8%前後であると言えます。
その募集率で4万円以下の募集率が5%以下で低いのですが、これは空室率が低いのではなくて募集広告をしないものが多いということです。4万円以下の物件は建築年が古いとか、間取りが狭いとか、駅から遠いとかあるために募集広告をしても応募がほとんどありません。そのために募集広告をしません。その入居促進はどうするかといえば、不動産の店舗にきた人達に店頭ですすめることで入居を勧めています。そのために募集率が低いのです。
逆に、18万から20万の家賃の募集率が19%から22%と悪くなっています。これは震災後に外人が東京から出て行ってしまって高級賃貸の空室率が高くなったことの影響がまだ残っています。
そして、最もの注目点が9万円から10万円前後の募集率が高くなっています。これが今回の賃貸から持ち家と移った層の中心と言えます。
2月・3月は史上最低金利であったために、家賃より安く住宅が買えるというものがあったために、月の支払いが10万円前後であると3000万円から4000万円の物件が買えることになります。
つまり家賃9万円前後の人が4000万円以下の分譲住宅を買ったということになります。
それで問題は、平均家賃が下がっていて、最多家賃が6万円前後となっているために、今後に金利が上がったら住宅ローンがくみずらくなるということです。
家賃が6万円なので月の支払いを6万円にすると、住宅ローン金利が3%になると借入れられるのは1500万円くらいになります。これでは1980万の分譲住宅も購入が厳しくなります。となると金利が現在から1%以上上がると6万円以下の家賃の方は分譲住宅を買えなくなります。その数は250万世帯ですので首都圏の半分となります。
そのため5万円前後の募集率は7%と低くて空室率も低くなっているのです。買いたくても買えないために賃貸住宅を継続しているということです。