投稿日:2013年5月22日
財務省より4月の貿易統計が発表になりましたが、以前として貿易赤字は続いていて▼8799億と1月 です。以来の赤字5000億円超となってしまい、前年同月比では▼68%も赤字幅が増えてしまいました。円安による輸入代金の増加が要因です。
■平成25年4月の貿易統計
・輸出 5兆7774億円(前年同月比+3.8%、数量指数▼5.3%)
・輸入 6兆6573億円(前年同月比+9.4%、数量指数+2.0%)
・貿易収支 ▼8799億円(前年同月比 赤字が69.7%増えた)
輸出は額としては前年同月比で+3.8%増えましたが、月別の動きからみると平成24年の月別の動きと全く同じとなっています。
数量指数で▼5.3%と減っていますので、円安によって金額が増えただけということです。
つまり、輸出全体は減少しているということで、アベノミクスによる円安が輸出量の増加にはつながっていないということです。輸出増につながるにはもう少し待つ必要があるのかもしれませんが、日本全体としては4月まででは実態経済への効果は無いといえます。
そして輸出ですが、前年同月比で+9.4%と増えました。数量指数としては+2.0%ですから、円安による額の増加が顕著てす。
月別の動きをみてみると平成25年1月から前年同月比で上方にかい離しています。
これは明らかに円安により輸入額が増えてしまっているといえます。
品目別にみても、「液化天然ガス」が+17.9%も増えていて、全体への寄与度が1.4と最大となっているので、中東よりの石油関連の輸入額が円安により増えていることが要因です。
それで貿易収支としては▼8799億円となっていて前年同月比では69.7%も赤字額が増えてしまい、10ケ月連続の赤字となりました。
月別の動きをみても、やはり平成25年1月から赤字幅は拡大していて円安によるものが明らかです。
この前年同月比でみると、今回のアベノミクスによる円安での貿易赤字の拡大額は1兆5823億円となります。
つまりアベノミクスによって日本は1兆5823億円の「富」が流出したというのが、実際のマクロ経済数字でのアベノミクスの効果です。