投稿日:2013年5月14日
アトラクターズラボが新築一戸建て分譲住宅の2012年度の市場動向を発表しました。
2012年度(2012年4月から2013年3月)の新築一戸建て分譲住宅の「住宅着工戸数」は12万4536戸で前年度比+5.6%と増えました。「新規販売戸数」は12万6252戸で前年度比+13.7%とか大きく増えました。そして契約戸数は12万2702戸で前年度比+5.2%と増えました。
新築一戸建て分譲の住宅着工戸数は戸建分譲各企業が自社の販売計画を前年度より+3%以上増やしていたために増えたのと、マンションデベロッパーが新築一戸建て分譲の販売を増やしたために前年度比で+5.6%と増えました。
そして大型分譲などの期分けなどによる前年度の着工数よりの繰り越しと土地分譲を戸建分譲に切り替えてきたものなどを含めて新規販売戸数は13.7%と大きく増えました。
そのために契約戸数は前年度+5.2%と増えました。
ただ、新規販売が多かったために販売中在庫が増えて契約率が下がりました。それと契約が前半はユーロ危機による円高などで輸出低迷していてそりによる景気マインドが低迷したために、新築一戸建ての契約が悪くて、新規販売による在庫が増えていったために契約率が大きく悪化して20%を割り、前年度の24.5%から▼20%も落ち込みました。
価格は新規販売価格が前年度より+1.9%・+61万円増えました。そのため販売平均価格も+1.5%増えて、契約価格も+1.9%・60万円増えました。主には施工費の上昇によるものが多いのと、一部は土地価格の上昇もみられました。
その結果、新築一戸建て分譲住宅全体の売上額は、3兆7661億円となり前年度比で+3.2%と増えました。新規販売が多くて契約が多かったのに加えて価格も上昇したために増えました。
ただ経常利益は1861億円で前年度より▼2.1%減りました。
これは主には契約率の低下による回転率の低下によるものが多いです。本来は資産が年間2回転以上することによって、経費効率が高くなり「薄利高回転」で利益をあげるものがやや少なくなったものです。
つまり新築一戸建て分譲住宅の2012年度は
「契約戸数増加・契約率低下」で「増収減益」
となりました。