投稿日:2013年4月20日
3月の貿易統計の速報が発表されましたが、輸出額は6兆2714億円で前年同月比では+1.1%のプラスとなりましたが、輸入額は6兆6338億円と前年比+5.5%と増えて貿易赤字は▼3624億円となり前年同月比では▼2754億円の悪化ですが、昨年7月以降の平均▼7980億円という巨額な赤字ペースからは脱却したといえます。アベノミクスによる円安が効果を発揮しているといえます。
輸出額は6兆2714億円で前月の5兆2841億円から大きく増えました。アメリカ向けの輸出額が1兆円を超えて前年同月比+7.0%と大きく増えたのが前年プラスに押し上げた主要因です。主に、原動機+20.0%と電算機類の部品+40.1%とバイクとICメモリーが大きく増えています。円安によりコスト国際競争力が高まったことによるものです。倒産の危機にあるエルピーダメモリーにとって「神風」といえるでしょう。
ただEU向けは▼4.7%と18ケ月連続の前年同月比を割り込み、依然としてユーロ危機による消費減退は回復をみせていません。また、中国向けも▼2.5%と前年同月を割り込みました。ただアジア全体では+0.3%と増えました。中国の不振をアジア全体でカバーできてきたことは大変嬉しいことです。阿部首相の東南アジア重視外交が成功であることを示しています。
このアメリカと東南アジアの伸びにより昨年3月以来の6兆円突破をして、輸入と輸出の差が拡大していく「ワニの口」局面が終わりました。
輸入は6兆6338億円で前年同月比+5.5%と依然として増えています。原油+7.0%と天然ガス+8.8%が主な要因です。これは震災以降の火力発電フル稼働によるものなので、量的には同じ水準で続くので円安となると額が増えてしまうという構造的なものと言わざるを得ないでしょう。
それに半導体等電子部品+26.8%と大きく増えています。これは主にアジアからの輸入ですがICチップなどです。ただこれは円安により部品価格が相対的に高くなっていますので、もう少しで日本の製造分とコストがあってくれば、大きく減らすことができるようになります。そうすれば、構造的な輸入額増加傾向を止めることができるようになります。
これにより貿易収支が改善を示しています
このように貿易収支は平成25年1月の▼1兆6294億円を底に大きく回復を示していて、昨年7月以来の▼5000億円以下になり、悪い傾向は脱しつつあります。
アベノミクスによる円安が定着しつつあるので輸出額は6兆円を超えるところで安定していくことができそうで、そこに輸入の電子部品や通信機を国内生産に切り替えることができれば輸入は6兆円を切ることができて、貿易収支はプラスとなる見込みが出てきました。