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平成24年の貿易収支は過去最大の赤字となった。

投稿日:2013年1月24日

平成24年の貿易統計を財務省が発表しましたが、平成24年の1年間で▼6兆9273億円の赤字となりました。これは過去最大の赤字となる深刻なものです。

・輸出額 63兆7446億円(前年比▼2.7%)

・輸入額 70兆6720億円(前年比+3.8%)

・貿易収支 ▼6兆9273億円(前年比▼170.1%)

■輸出はユーロが▼14.7%と大きく減少

輸出はヨーロッパ向けが▼14.7%減少が一番の減少要因で、それに加えて中国向けが▼10.8%と下がったため全体でマイナスとなりました。品目でみると、自動車▼25.7%と半導体等電子部品が▼34.5%と大きく下げました。ユーロの金融危機による自動車購入意欲の減退とユーロ域内の生産の低迷により電子部品の調達が少なくなったのが原因です。

ただアメリカ向け輸出は前年比+11.7%と伸びました。自動車が前年比+23.8%と伸びたのが主要因で、生産復活による雇用の創出とシェールガス景気が本格的になってきたためです。

■輸入増加は石油が大きな原因

輸入は液化天然ガスつまり石油などの増加が前年比+25.4%と大きく増えました。主に火力発電のためのもので、平成22年は震災後の5月くらいから火力発電が本格化したのでまで通年ではなかったのですが、平成23年は通年となったために可動時期が増えたことが要因です。

ただ、年末よりの円安が続いていますので、平成24年の年間平均は79.55円であったものが、平成25年は90円を超えると、その為替差が輸出額を押し上げることになります。

さらに輸入で見逃せないのが、中国よりの「通信機」の輸入額が前年比で+44.8%と大きくふえていることです。これはiphoneなどのスマホです。これはある意味で言えば嗜好品とも言えて、石油などと違い、個人の趣味・嗜好によるものなので、日本の国府流出阻止という国益観点に立てば、減らすことができるのではないかとも考えられます。

■貿易赤字は過去最大。東南アジアの開発援助による輸出の増大が必要。

そのため貿易赤字は、6兆9273億円と前年の2兆5647億円より大きく増えて、過去最大の赤字となりました。

過去最大の赤字とはいえ6兆円なので日本の対外保有債権額に比べれば小さな金額なので、単年度であれば気にすることはないのですが、これが構造的になってしまうと大きな問題となります。

過去の輸出入額の年推移をみてみると、過去は輸出額の伸びと輸入額の伸びは同じ動きであったのですが2011年から輸出は減ったが、輸入は伸びてしまっています。

この原因の一番には東日本大震災による火力発電のフル稼働という国家戦略の意図外のだきごとによるものが大きいです。

それを解消するには、やはり輸出を増やすことが第一です。

増やすために円安というのは良いのですが、ユーロ圏の景気回復が無いとなかなか増えません。アメリカは雇用・所得の回復という実態経済の回復による輸出増で良いのですが、そこに円安が加わると日本にとっては良いのですが、アメリカとしては黙ってられません。すでにアメリカ全米自動車労働組合などが、円安阻止の声を上げています。

とするとアメリカのみの回復は難しいので輸出の大幅な増加は円安でも見込めません。残るは東南アジアの需要創造による消費の創造があります。電力や道路などのインフラ整備などの開発援助と技術力の移転により生産を増やし、労働を増やし、所得を上げて、消費を増やすのです。それを国家戦略として進める必要があるでしょう。

そして輸入は円安になると確実に増えてしまいます。石油は仕方ないとしても、中国よりのスマホ輸入は日本製を買うというような国民的に見直して減らす必要があるのではと考えます。

 

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