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平成23年度の住宅着工統計。その詳細分析。

投稿日:2012年4月27日

平成23年度の住宅着工が国土交通省より発表されました。
総数は84万1246戸で前年比+2.7%と増えました。

■業態別では分譲マンションが増えた
 業態別でみると、持家・貸家が前年比マイナスとなりましたが、分譲がプラスとなり全体をプラスに押し上げました

持家と貸家は前年マイナスとなりました。この両業態は、人口数や世帯数というマクロ数字が需要の母数となりますので、30万戸近くと多いですが、大きな変化は無く、微減傾向です。
 ところが分譲2業態は、人口移動というものとその結果の借家数が需要の母体となり、それに景気ウォッチャーなどの消費マインド動向と給与動向が影響し需要が形成されますが、それとは別にデベロッパーの供給計画が大きく影響します。 

そのために、住宅着工全体での戸数でいえば、持家と貸家が7割と大半をしめますが、マクロ要因なので変動は少なく、前年プラス・マイナスを形成するのは分譲2業態になります。
 特に分譲マンションはブレが大きくて全体の前年比への影響は強いものがあります。
 デベロッパーが供給計画を増やすと、着香も増えます。逆に、リーマンショックのように企業がお金が無くて着工できないと全体が下がることになります。

前年度比を住宅着工総計とマンションを比較すると、蛍光はほぼ一致します。
 マンションが前年マイナスとなると全体が必ずマイナスとなります。
 逆に、前年プラスとなると全体も前年プラスとなります。

 つまり、住宅着工の前年プラス・マイナスを決めるのは分譲マンションの着工数なのです。

では、マンションの着工戸数の10年推移をみてみると

平成14年から18年からは20万戸を超えていました。いわゆる「住宅ミニバブル」です。
 それが平成19年・20年と15万戸近くに下がりました。ミニバブルが崩壊したのです。ただ首都圏は減らなかったので15万戸で留まりました。
 そして平成21年はリーマンショックにより、着工がストップしたために10万戸を大きく割りました。
 その後、少しづつ金融が回り始めて、着工もあえてきて、平成23年度は10万戸台回復となりました。

 つまり、マンションの着工は人口などのマクロ要因ではなく、デベロッパーの着工意欲と金融要因が左右します。
 ただ、そうはいっても、人口は住宅需要の根本ですから、マンションといえども完全乖離はありません。
それは分譲マンションの場合は、戸建よりも歴史が浅くて、ストック数が積みあがっていないことが影響しています。
特に首都圏都心の昼間人口に比較すれば、まだまだ少ないと言えます。
「職住接近」とすれば、その需要は2000万戸に近づき、ストック数は圧倒的な不足となります。
つまり、需要供給でいえば、「供給不足」の状態であると言えます。

ただし、都心の地価が高いために、マンションの販売価格も5000万以上となるなどで、住宅ローンの限界をこえとしまうために、買いたいが買えない人が多いのです。


これは、首都圏全体の需要供給分析表ですが、
需要は2900万以下が最多となっていますが、販売中は需要より少ないです。
 販売中の最多は3600万前後です。
 つまり需要供給ギャップが価格帯で発生しているのです。
 特に2100万以下はの需要に対する供給がほとんどありませんので、この価格帯の需要は顕在化しないのです。

 そのため、マンション着工が増えても、契約が追い付いていきません。
これが住宅着工が100万戸を切り、80万戸台に低迷する原因です。

つまり分譲の契約に対して給与動向が影響するので、所得が向上しないと着工は増えません。

このように、収入金額は1997年をピークに下降し続けています。
そのために住宅着工も1997年がピークとなっているのです。

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