投稿日:2011年12月29日
国土交通省より新設住宅着工の11月度が発表になりました。
全体では年換算で84.5万戸で、前年同月比でマイナス0.3%となりました。
■全国計 7万2635戸 (前年同月比▼0.3%)
■業態別 持家 2万5849戸 (前年同月比▼5.1%)
貸家 2万4446戸(前年同月比▼8.5%)
給与 1355戸(前年同月比+286%)
マンション 1万1105戸(前年同月比 +24.5%)
分譲戸建 9751戸 (前年同月比 +2.6%)
■マンションが大幅増加
業態別ではマンションが前年同月比で+24.5%と伸ばしました。戸数で1万1105戸と、20年12月以来の1万1000戸突破です。昨年来で土地の取得が進んでいますが、震災後の様子見を経てようやく着工が本格化してきました。ただ、東京・神奈川・大阪の3つで7000戸と全体の7割近くをしめていて、大都市寡占となっています。
■分譲戸建は9751戸で前年同月比+2.6%と少し増えている。
分譲戸建は4・5月が9000戸割れと不調で、6月から8月まで1万戸超えと好調であった。これは震災後の生産部材不足や計画停電の影響や消費マインドの低下によるマイナスがあり、それが6月以降回復したのにプラスして、エコポイント締切とフラット35Sの締切があり反動増となっていた。
それが9月以降は再び1万戸割れとなっていたが、9月9396戸・10月9530戸・11月9751戸と月を追うたびに少しづつ増えています。
これは、昨年来土地の仕入を増やしていたので、それがようやく着工・販売になってきたためです。
■その他では貸家の低迷が目立つ。
その他の業態では貸家の2万4446戸で前年同月比マイナス8.5%でここ10年では11月として最低な戸数となっています。
その背景としては、住宅ストック数5000万戸もあり全国世帯数を上回っているというインフラ要因がおおきいです。それに空室率の悪化により既存オーナーの収益が悪化しており、新規着工意欲が鈍いのと金融的に厳しくなっているためです。
■年間は83万戸見込み
1月から11月では76万5048戸となり、12月が前年12月の7万4517戸とすると年間で83万9565戸となります。
前年81万3126戸より増えましたが、本来キャパよりは5万戸近く下がりました。
人口動態と年収分布よりの計算では23年の需要は88万戸と計算されましたから、5万戸が潜在化してしまったとなります。
これは、震災要因もありますがむしろ若年層の将来不安が多いです。非正規社員率が高いために年収が低く、婚姻率が下がり、既存住宅ストックに住み続けるために新規住宅取得意欲が低下しています。
特に25歳から29歳の住宅取得意欲の低下は顕著で、今後ここの「バブル後世代」と呼ばれる世代が、将来を明るく見られるようにならないと住宅新規着工は低迷を続けることとなります。